


ヴェルサスのアンダー・ワールドの罠から逃れた徐倫ちゃんとエルメェス


闇鍋はにわ
前回も書きましたが、私は6部のDIOの息子三兄弟ではヴェルサスが一番好きです。弱さを抱えたキャラクターが強くなる場面というのは感動的ですが、弱さが「強くなるための弱さ」に貶められているのではないかという感覚もあって。
闇鍋はにわ
徐倫はこの戦い、経験によって中途半端さを経験によって両立に変えている。そう、中途半端さは悪いものとされがちだが、突き詰めればそこには第三の選択肢が生まれる可能性も秘められているものだ。ならば、ヴェルサスの中途半端さだって無為・無意味に終わるとは限らない。
闇鍋はにわ
精神力がものを言う「ジョジョの奇妙な冒険」の世界は、ヴェルサスが生きるにはあまりに過酷な世界であった。彼は「アンダー・ワールド」で徐倫達を墜落必死の飛行機に閉じ込めたが、実際に閉じ込められていたのは自分の方だったと言っていい。
闇鍋はにわ
機転によって子供を見殺しにすることなく生還した徐倫達は、罪悪感を抱くどころか正義の怒りに燃えてヴェルサスに迫り彼を糸で宙吊りにしてしまう。戦いとしては決着……だが、ヴェルサスは殴られはしたが再起不能にはなっていない。
闇鍋はにわ
ヴェルサスは言う。徐倫達が助かって構わない、だが子供を見殺しにした罪悪感を背負った相手なら直接戦闘の苦手な自分の「アンダー・ワールド」でも倒せる……と。用意周到なようだが、この見込みはいささか精神論じみている。パンチに欠けている。


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